交通事故後は、警察へ連絡したり、保険会社へ連絡してもろもろの手配をしたりと、慌ただしくしているうちに時間が過ぎていきます。特に積雪の多い地方では、冬場は事故の処理に半日以上かかってしまうこともあるでしょう。その間も、脳は興奮してアドレナリンを大量に放出し、痛みを感じる器官が麻痺しています。

そのため、事故直後は痛みを感じず、病院へ行くのが遅れてしまうことが少なくありません。気付いたら痛み以外にも吐き気や頭痛、手足のしびれ、不眠、冷えなどの様々な症状が現れていた、というケースが多いです。交通事故後は痛みの有無に関わらず、病院や整形外科へ足を運ぶことを忘れないようにしましょう。

むちうちは、頚椎がダメージを受けて、いわゆる「捻挫状態」に陥ることで痛みが生じます。頚椎が歪むと周辺の筋肉が緊張し、背骨や骨盤までもが歪んでしまいます。すると、椎間板ヘルニアやそれに伴う坐骨神経症を引き起こす場合が多いです。また、むちうちの悪化を放置すると、頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気などの自律神経症状が起きます。

その上、腰痛や脚の痺れ、歩行障害、排尿障害などの重篤な症状を引き起こすこともあるのです。このような症状が現れれば、事故以前のように仕事や家事、趣味の時間に浸ることも難しくなってしまうでしょう。そのため、むちうちは一日も早く治療を開始することが重要になってきます。

交通事故直後は、誰もがパニックに陥りやすく、冷静な判断ができなくなることが多いです。後々のトラブルを避けるためにも、以下の３つのポイントを抑えておきましょう！

ポイント１　速やかに警察に連絡しましょう

対人・対物事故、自損・自爆事故と事故のタイプに関わらず、必ず警察に連絡しましょう。保険の手続きには、交通事故証明が必要です。そのため、事故後は当事者だけで判断せず、警察に状況を判断してもらう必要があります。また、示談や治療に関わる交渉は、その場で行ってはいけません。必ず、保険会社のような専門家を通してやりとりしましょう。

ポイント２　加害者の情報収集をしましょう

ご自身が被害者の場合、後々の保険会社とのやりとりが円滑に進むよう、相手の免許証やナンバープレートを写真に収めてください。また、連絡先や勤務先の情報、保険会社の情報も聞いておくこともおすすめします。

ポイント３　目撃情報も集めましょう

周囲に目撃者がいた場合は、証言をメモしたり、動画を撮影したりしましょう。後々の示談交渉で、過失割合が変わってくることがあるからです。